こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2025年53本目】映画「8番出口」観ました。
【解説・あらすじ】
どこにでもありそうな地下鉄の駅に、ある男性(二宮和也)が閉じ込められる。
そこは地下通路が無限にループする世界で、そこでは異変を見逃すことなく、
万が一異変を見つけた場合はすぐに引き返すのがルールだった。
もし異変が見つからなかったときは引き返さずに、
最終的に8番出口を見つけてそこから外に出なければならない。ゲームクリエイターの KOTAKE CREATE が制作した、異変探しゲームを原作にしたドラマ。
無限にループする地下通路で、そこに迷い込んだある男性が8番出口を目指す。
川村元気が監督を手掛けている。
二宮和也、河内大和らがキャストに名を連ねる。
【感想】
こだわり抜いた「音」を「見逃すな」!
名曲ボレロを現代に再構築したワンシチュエーションドラマ!
まずストーリー。
原作のゲームは未履修なんですが、
おそらくはその雰囲気だったり、ルールだったりはしっかり取り込めている様子。
無限ループ系なのでどのあたりをゴールにするのかも難しいさじ加減だと思うのですが、ここも丁度良い塩梅。
同時に展開する本筋の「ストーリー」もしっかり地下鉄通路内に封印。
バランスの計算が絶妙な脚本だと感じました。
そして演出、演技。
まずなんといってもその音の演出は出色。
不穏な音の繰り返しで通路の閉塞感を演出し、
ボレロの調べが物語を加速してゆく。
ラヴェリのボレロは数多の作品で扱われてきたと思いますが、
現代版としての一つの指標になる処方だったと思います。
そして俳優陣。
二宮和也さんの複雑な幾重にも織りなし、それでも前に進む演技。
川内大和さんの怪演、そして絶望。
子役さんが導く希望。
どれも見応えあり、です。
ただ、
やはり同じようなシーンが続く閉塞感が強い演出ですので、
飽きる人は飽きるだろうし、
細かなギミックを追い切るのも結構難易度が高いな、、とも感じました。
さて。
希望と絶望は生きていればどちらも目の当たりにし、体験し、喜び苦しむもの。
そんなことはわかっているんのですがいつの間にかどちらもしんどくなり、
いつのまにか諦観、諦めでごまかす日々。
ちょっと反省の気持ちがこみ上げてきた不思議な映画体験。
ボレロの最後、破綻の音符は希望であってほしいと思わずにはいられない貴重な映画体験でした。
【評価・つけるとすれば】
4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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