こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2025年54本目】映画「宝島」観ました。
【解説・あらすじ】
戦後の沖縄を舞台に時代に抗う若者たちの姿を描き、第160回直木賞を受賞した真藤順丈の小説「宝島」を映画化。
妻夫木聡が主演を務め、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら豪華キャストが共演。
大友啓史監督がメガホンをとった。1952年、米軍統治下の沖縄。
米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民らに分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちがいた。
そんな戦果アギヤーとして、いつか「でっかい戦果」をあげることを夢見るグスク、ヤマコ、レイの幼なじみの若者3人と、
彼らにとって英雄的存在であるリーダー格のオン。
しかしある夜の襲撃で“予定外の戦果”を手に入れたオンは、そのまま消息を絶ってしまう。
残された3人はオンの影を追いながら生き、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、それぞれの道を歩んでいくが、
アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境で、思い通りにならない現実にやり場のない怒りを募らせていく。
そして、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出す。親友であるオンの痕跡を追う主人公グスクを妻夫木聡が演じ、
恋人だったオンの帰りを信じて待ち続けるヤマコ役を広瀬すず、
オンの弟であり消えた兄の影を追い求めてヤクザになるレイ役を窪田正孝が担当。
そんな彼らの英雄的存在であるオン役を永山瑛太が務めた。
【感想】
これは本当に過去の話なのか。。「今という名の戦後」を問いただす意欲作。
まずストーリー。
原作は既読でしたのでストーリー、全容は把握の状態で鑑賞しました。
熱量の多い、実際ボリュームもかなりある内容でしたので映画化はされないと思っていましたので、
この脚本を完成させただけでも十分な価値。
そのうえで、原作でののわかりにくい部分、例えば沖縄言葉のニュアンスとかを物語に溶け込ませ、
理解しやすくなるよう配慮されています。
ただそれでも、重要なシーンやキャストの行動に必要な動機づけが省略?されており、
粗を感じるのも正直な所でした。
次に演出演技。
なんといっても俳優陣の熱演に心揺さぶるものがあります。
妻夫木さんを始め、ひとりひとりが丁寧かつ情熱を持って沖縄の戦後を演じきる。
歴史へ挑む覚悟を十分に感じることができます。
とりわけ窪田さんの演技は白眉。
必見だったと思います。
一方、演出面はこれまた観客に委ねることの多さ、メリハリの付け方、等々気になることが多く。
もっと突っ込んだ演出もできたでしょうし、もっと引き算もできたでしょうし。。
3時間の尺がもっと長く感じるのは否めなかったです。
さて。
沖縄の過去と今はやはり途切れなく続いていて、
それでいてあまり知られず、
他者がいいように評価をし、
起こる分断すら知らないふりをしているのが現状でしょう。
「知らないことは罪」
この言葉が鑑賞中、何度も何度も何度も心の中で渦巻いていました。
今、もし「平和」であるならば。
今、もし「戦後」であるならば。
よく考えたいと感じる時間。
貴重な体験だったと思います。
【評価・つけるとすれば】
3.7です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓