アルシオン通信

Alcyon Blog

2021年09月15日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年94本目】映画「ミナリ」観ました。

【解説・あらすじ】

『ムーンライト』などの映画スタジオA24とブラッド・ピットの制作会社プランBが組み、成功を夢見てアメリカ南部に移住した韓国系移民一家を描く人間ドラマ。
さまざまな困難に直面しながらもたくましく生きる家族の物語は、サンダンス映画祭でグランプリと観客賞を受賞した。
監督と脚本はリー・アイザック・チョン。
スティーヴン・ユァンが一家の父親を演じ、ハン・イェリ、ユン・ヨジョンらが共演する。

1980年代、農業で成功したいと意気込む韓国系移民のジェイコブ(スティーヴン・ユァン)は、アメリカ・アーカンソー州に家族と共に移住。
広大な荒地とおんぼろのトレーラーハウスを見た妻は、夫の無謀な冒険に危うさを感じる。
一方、しっかり者の長女アンと好奇心豊かな弟デビッドは新天地に希望を見いだし、デビッドは口の悪い破天荒な祖母とも風変わりな絆を育む。
しかし、干ばつなどのために窮地に立たされた一家をさらなる試練が襲う。

【感想】
広大で美しく、そして残酷なアメリカの自然を舞台にした「ある家族」の物語。
キャスト主要5人は韓国系でまとめているので韓国映画かなと思ったアメリカ制作(プロデュサーにブラットピットの名前もある)でした。
ストーリーは移民問題、その厳しい現実との折合いの付け方を家族というユニットが如何に見つけてゆくかを描いていました。
演出は基本的に静か。気づくと何かが起こっている感じで、それはまるで日々の生活をそのまま撮っているかのよう。
時間をかけて構築されていく人間関係、破綻からの回復を表現していて、それがラストにつながっていく構成は新鮮に感じました。

タイトルの「ミナリ」とはセリのことだそうです。
水があれば比較的容易に栽培でき、美味しくて、栄養抜群。
生きていく道はこんなんだけれども、答えは意外とシンプルだというメタファーと受け取りました。

繰り返しますが、正直わかりにくいお話ですが、静謐の中に溢れ出る感情、家族の価値の確かさを見つめて欲しい作品でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2021年09月14日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年93本目】映画「まともじゃないのは君も一緒」観ました。

【解説・あらすじ】

成田凌と清原果耶が共演するコメディードラマ。
予備校講師と教え子のやり取りを通して、コミュニケーションのすれ違いやズレなどを描き出す。
メガホンを取るのは前田弘二。
オリジナル脚本を前田監督作品や『そこのみにて光輝く』などの高田亮が手掛ける。

予備校で数学を教える大野康臣(成田凌)は、独身で恋人もいないが、結婚願望は持っていた。
しかし、女の子とデートをしてもコミュニケーションがうまくできない。
康臣は自分のことを普段から「普通じゃない」と言う教え子の秋本香住(清原果耶)に、
どうしたら普通になれるか教えてほしいと頼み込む。

【感想】
「普通とはなにか」。
実に深遠なこのテーマを恋愛をモチーフに切り込む意欲作でした。
まず脚本、演出ですが、まあまあそういう結論になるんだろうなと予想通りではあるんです。
それらを台詞の掛け合い、リズム、温度差、緩急などを織り交ぜ飽きさせない設計で持っていく。上手です。
コメディなので笑いの「質」も重要なのですが、ゲラゲラというよりはクスクスといった感じ。
ホッコリ感もありこれもまた良し。
価値観としての「普通」のあり方の提示、結論も共感できました。

評価が分かれそうなところは、成田凌、清原果那、二人の演技が飛び抜けてること。
主要キャスト残り二人は軽薄過ぎる、ゆるすぎる。
これは力量差をそのまま撮ったのか、演出上のメリハリのつもりなのか気になるところでした。

ともあれ、ひっさびさの良質なコメディ。
おすすめでございます!

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年09月12日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年90本目】映画「ザ・ファブル」観ました。

【解説・あらすじ】

週刊ヤングマガジン連載の南勝久の漫画を、『岡田准一を主演に迎えて実写映画化。
天才的な殺し屋が休業し、一般人として生活するさまを描く。
共演には木村文乃、山本美月、福士蒼汰、柳楽優弥、向井理、安田顕、佐藤浩市らが集結。
脚本は渡辺雄介、CMディレクター出身の江口カンがメガホンを取った。

標的を6秒以内に仕留める圧倒的な腕前から裏社会で恐れられる殺し屋、通称ファブル(岡田准一)は、
ボス(佐藤浩市)から「殺し屋を1年間休業し、大阪で一般人として普通の生活を送る」というミッションを命じられる。
1人でも殺したら処分されるという条件のもと、佐藤アキラという偽名を使い相棒のヨウコ(木村文乃)と兄と妹という設定で、
生まれて初めて普通の生活をすることになる。

【感想】
原作は多少かじってる程度、ちょうど映画で取り上げられている部分まで読んでいました。
コミックベースの作品なので熱狂的なファンが居るのが前提条件になるので、そのあたりの取扱は難しい、、、。

1 再現性
2 映画としてのオリジナリティ
3 作品特有、アクション表現の実存性とバランス

あたりは非常に注目しながら鑑賞しました。

まず、再現性ですが、これは賛否の分かれるところ。
脚本は比較的忠実だったと思いますが、原作の持つドライな空気感的やヤクザ的なルックは寄せない方針だったようです。

一方、これはトレードオフな関係ですが映画としてのオリジナリティは、うん、よくできていると感じます。
キャスティングも魅力的でしたし、的確。
芝居のできる人にしっかりとした出力で演じてもらうことに集中してもらい、無理なく観れる安心設計。

そしてアクション。
お話の都合上、それは無理なんじゃないの???と思うところは有りましたが、、、、。
十分に計算されている肉体表現、映画全体の尺を考慮したボリューム感はバランス良好。

強いて言えば、

脚本がやや予定調和的。
もっと突っ込んだ、踏み込んだ演技が観たかった。
岡田さんのアクションが出来すぎていて現実味が薄れている。

などなど有りましたが、総じて上々なアクション映画。
続編もチェックしたいと感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年09月10日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年89本目】映画「ウォーデン・消えた死刑囚」観ました。

【解説・あらすじ】

1960年代のイランを舞台にしたサスペンス。
新しい刑務所への囚人移送が迫る中、こつぜんと所内から姿を消した死刑囚の捜索に奔走する刑務所所長を描く。
監督と脚本を務めるのはニマ・ジャヴィディ。
ナヴィド・モハマドザデーとパリナズ・イザディアールらが出演している。

1966年、イラン南部。
刑務所の所長を務めるヤヘド少佐(ナヴィド・モハマドザデー)は、空港建設のために囚人たちを新しい刑務所に移送して退去する任務を与えられる。
それほど困難な任務ではない上に遂行すれば大きな出世ができると考えていたヤヘドだったが、死刑囚の1人が行方不明になってしまう。
ヤヘドは所内を徹底的に調べ上げることを決め、死刑囚を担当していた女性ソーシャルワーカーを呼び寄せる。
ひそかに思いを寄せていた彼女と死刑囚の足取りを追う中、自身の正義や良心を揺さぶる問題に直面する。

【感想】
ただの脱走物ではない、重厚な社会派ドラマ。
のハズだったのですが、、、、。

出世のために非情に徹する所長と、冤罪から死刑囚を救いたいソーシャルワーカーの対立軸はなるほど興味深いし、
主人公の「存在」の表現方法などなかなか斬新。

一方、追いつ追われつといったサスペンスの部分では正直スリルに欠け、画作り的にも同じようなシーンの連続、時系列もわかりにい。
結果、大掛かりな鬼ごっこを観ているような雑な印象になってしまいました。

荒削り、と言ってしまえばそこまでなのですが、もう少し背景を序盤で整理しちゃったほうが観やすかったかな、、、。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.4です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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2021年09月09日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年88本目】映画「剣客」観ました。

【解説・あらすじ】

17世紀の朝鮮半島を舞台に、世を捨てた剣客が連れ去られた娘を捜すため再び剣を握るアクション時代劇。
かつて最強と称された剣客が、愛する者を守るべく過酷な戦いに身を投じる。
監督・脚本はチェ・ジェフン。
主人公をチャン・ヒョク、彼の娘をキム・ヒョンス、主人公と相まみえる清の武人をジョー・タスリムが演じるほか、
チョン・マンシク、イ・ミンヒョクらが出演する。

明と清の覇権争いの影響で国内が混乱状態にある17世紀の朝鮮半島。
かつて国王の側近として最強の武人と勇名をはせたテユル(チャン・ヒョク)は、娘のテオク(キム・ヒョンス)と共に山奥でひっそりと暮らしているが、
視力を失いつつある彼を心配した娘に治療のため都へ連れ出される。
しかし都では清の皇族クルタイ(ジョー・タスリム)ら大陸の使者たちが暴れ回っており、テオクが彼らに連れ去られてしまう。
そこでテユルは、娘を取り戻すため再び剣を取る。

【感想】
娘を守る。
古今東西を問わず何度も語られてきたこのフォーマットをド直球で映画化。
それだけでもすごい挑戦なのに、さらにギリギリまでスパイスを抑え、
県の刃先に感情を載せるというシンプルな味付けだけで勝負するとは、凄まじい潔さ!
ソードアクションはただ速い!だけでなく、意外と緩急様々。
ラスボスに至る構成、ストーリ上の因縁などの魅せ方も上手い!
ラストシーンも晴れやかで超すっきり!
上手く出来すぎていること、主人公のイケメンぶりが妬ましいことが玉にキズ、、、でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
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☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年09月07日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年87本目】映画「悦楽交差点」観ました。

【解説・あらすじ】

ピンク映画を多数手掛けているオーピー映画が提供する官能ドラマ。
『アルプススタンドのはしの方」などの城定秀夫監督がメガホンを執り、
思いを寄せる女性へのストーカー行為をエスカレートさせていく男と、
ストーカーに歪んだ愛情を抱いてしまう女との関係を描く。

通行量調査をしているフリーターの春生は、千人目の通行人の女性・真琴に目を付け、以来5年間ストーカーを続けていた。
真琴は春生の向かいの家に夫の幹也と暮らしており、春生はふたりの生活を双眼鏡で覗いている。
ある日、春生は幹也の浮気現場を目撃してしまう。

【感想】
18禁リメイクの15禁!ほとんど17.99禁!の今作。
当然「男の欲望」がテーマと思いきや!
「女性の自立」を振り切って描いた作品でした!

70分程度のコンパクトな作品なんですが、そこはさすが「アルプススタンドのはしの方」の城定監督。
巧みな伏線、大胆な視点の切り替えなどを駆使し、映画の濃密度をぐっと濃くしているのはさすが。
台詞回しも説明過多にならないよう、不足にもならないよう、ギリギリのバランス。匠の技が光ります。

俳優陣も熱演。
とりわけヒロインの古川いおりさんのファムファタールぶりは秀逸。
こんなに幅のある演技をするとは失礼ながら思っていなかったのでキャスティングはまさに慧眼。

さて、鑑賞後感じたのは2つ。
一つは劣情と愛情の境目は何処にあったのか。
もう一つは自分の中の「春夫」的なものへの内省でした。

エチエチなシーンが多いので見る人を選ぶとは思うのですが、
構図が素晴らしいので、チャンスが有ればぜひ男女を問わず観てほしい作品でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2021年09月06日

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【観た/2021年86本目】映画「マイバッハ・不屈のピアニスト」観ました。

【解説・あらすじ】

ブラジルのピアニストであり、指揮者でもあるジョアン・カルロス・マルティンスの半生を追ったヒューマンドラマ。
トップクラスの演奏家として成功を収めながらも何度も不幸に見舞われ、そのたびに不屈の精神で困難を乗り越えてきた男の姿に迫る。
マウロ・リマが監督と脚本を担当し、アレシャンドリ・ネロやダヴィ・カンポロンゴ、アリンニ・モラエスらが共演。
本作の中で使用される全ての音源の演奏を、マルティンス本人が担当している。

子供のころから体が弱く、屋内で過ごす時間が多かったジョアン・カルロスは、ピアノを習い始めると一気に才能を開花させる。
20歳になった彼はカーネギーホールでデビューを果たし、「20世紀の最も偉大なバッハの奏者」と称される。
だが、演奏家として世界中を飛び回っていたジョアン・カルロス(アレシャンドリ・ネロ)は不慮の事故により右手の3本の指に障害が残ってしまう。

【感想】

音楽系の映画、リヴィングレジェンドを描いた今作。
忖度必死だろうとそれほど期待せずに鑑賞したのですが!
ピアノの持つ豊かな音色、音量、そして映し出される人間そのものに圧倒されました。

ストーリーはまさに不屈。
実生活で上手く行かず、大層な怪我をし、それでも音楽を諦めない執念。
天才とは、天賦の才だけでなく、諦めない力をも備えている。
実話部分も含め、音楽なのだと強く感じました。

ちょっとだけ不満に感じたところは
・怪我につながる性格描写が薄い
・幼少期の憧れの描写が薄い
・家庭環境がどのレイヤーなのかわかりにくい
ところ。
後5-10分ぐらい長くても良いのでもっと突っ込んでほしかったとは感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2021年09月04日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年85本目】映画「BLUE ブルー」観ました。

【解説・あらすじ】

『ヒメアノ~ル』などの吉田恵輔監督がボクシングを題材に、成功が約束されなくとも努力し続ける挑戦者たちを描いた青春群像劇。
理想と現実のはざまでもがきながらも前に進む3人のボクサーと、彼らを見守る女性の葛藤を映し出す。
リングに上がる若者たちを、松山ケンイチ、柄本時生、東出昌大らが演じ、ヒロインを木村文乃が演じる。

大牧ボクシングジムに所属する瓜田信人(松山ケンイチ)は、人一倍努力するも負け続きのボクサーだった。
彼の後輩で日本チャンピオン目前の小川一樹(東出昌大)は、瓜田がひそかに好意を寄せる天野千佳(木村文乃)と交際し、
全てを手にしたかに見えたが、脳の病が発覚し引退を迫られる。
ある日、女性にモテたいという楢崎剛(柄本時生)がジムに現れる。

【感想】
ボクシング映画は本当にたくさんあり、ジャンルムービーと言えると思うのです。
「栄光のチャンピオンロード」だったり、そこからの「挫折」だったり、
もしくは「再起」、あるいは「奇跡」、が多くの映画で描かれていると感じます。
一方、本作ではボクシングの試合のシーンはやたらと短く、描いているのはボクシングという「生活」そのもの。
ボクサーは日々どの様に過ごし、日々どんなルーティンで練習をし、何を考え、試合へと向かうのか。
見送る側は何を思い、どんな気持ちで待つのか。
丁寧、精密な心理描写とまさにボクシングを演じきった役者陣の融合は、完全にこのジャンルの最高点だったと感じます。
ラストシーン。監督が、俳優が、スタッフがきっと思いを込めて創り上げた最後のワンステップ。
過去も今も未来も込められた静かさがこれほど心を撃つなんて、、、。
振り返ればこれはボクシング映画だったのだろうか。
ボクシングをメタファーにした市井の、僕の、あなたの「向き合い方」を問う映画だったと思うのです。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.1です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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2021年08月30日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年84本目】映画「ペパーミント・キャンディー」観ました。

【解説・あらすじ】

 1999年春。鉄道の高架下で男ヨンホは全てを失ったいま、過去を振り返っていた。
3日前、ヨンホは危篤状態にある初恋の相手、スニムを見舞う。
数年前には行きずりのバーのホステスにスニムの面影を見る。
さらに3年前、新米刑事のヨンホのもとにスニムがやって来るが、彼はそっけなく追い返してしまう。
その4年前には兵役についたヨンホを訪ねたスニムだが面会許可がおりなかった。
そしてその1年前、青年ヨンホはスニムとこの高架下で互いの将来を語り合っていた。

【感想】

イ・チャンドン監督の哲学、キリスト教的な倫理観がギュッと濃縮された作品。
韓国激動の20年を一人の男の人生をメタにして語り切る脚本の重みはやはりズシンと来ました。
その中でも光州事件の扱い、市民が犠牲になるばかりでなく、制圧する方もまた「市井の人」である、
という取り返しのつかなさを描ききる表現にも覚悟を感じます。

物語をきっちり成立させたソル・ギョングさんの演技力も凄まじい。
感情の起伏の付け方、役に身を捧げるようなアプローチはもはや想像の外側。
よく引き受けたな、この役、、と感ました。。。

そしてラストシーンの儚さ。

誰しもが必ず何かを失敗し、抱え込んで生きている。
原因だって自分のせいだけじゃない日も多いだろう。
それでも時間はけして巻き戻せない。
過失であったとしても神は見逃してくれない。。。

苦く、苦しい映画ではあったけれど、優しさの意味を再定義してくれるような作品でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
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2021年08月29日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年84本目】映画「ドライブ・マイ・カー」観ました。

【解説・あらすじ】

村上春樹の短編小説を原作に描くヒューマンドラマ。妻を失い喪失感を抱えながら生きる主人公が、ある女性との出会いをきっかけに新たな一歩を踏み出す。
『寝ても覚めても』などの濱口竜介が監督と脚本を手掛け、
西島秀俊が主人公、三浦透子がヒロインを演じ、霧島れいかや、岡田将生らが共演する。

脚本家である妻の音(霧島れいか)と幸せな日々を過ごしていた舞台俳優兼演出家の家福悠介(西島秀俊)だが、妻はある秘密を残したまま突然この世から消える。
2年後、悠介はある演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島に向かう。
口数の少ない専属ドライバーの渡利みさき(三浦透子)と時間を共有するうちに悠介は、それまで目を向けようとしなかったあることに気づかされる。

【感想】
村上春樹の原作は未読です。
とはいえ、学生時代、演劇を噛じった身としては思うところも多分にある映画でした。

まず脚本。
これはとても素晴らしかった!
現実と劇中劇、過去と現在をチェーホフの台詞をメタにしながら紡いでいく構成のバランスは本当にギリギリ且つ繊細。
伏線回収を観客に委ねきってしまう潔さも含め凄まじい「本」でした。

次に俳優陣。
主演、西島さんの少し枯れた演技は新境地だし、
三浦透子さんの感情の殺し方、霧島れいかさんの肉体言語の豊かさなどなど、
濱口監督の求めうるものをピタッと表現していました。

ちょっとだけ馴染めなかあったところは
・ヴェケット、必要?
・あのメソッドをあの期間(6週間)で完遂できるのか?
・岡田将生さんのセリフがちょっと長い。またキャラ設定に既視感を覚える。

また、ラストシーンについては評価も解釈も相当分かれそう。
観るたびに印象が変わりそうです。

生きるということは何もかもさらけ出すことではなく、何処か演じている。
知っている様に見えている内は幸福の中にある。

3時間の長尺映画、生きているうちのたったの3時間。

今年を代表する一本でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.4です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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