こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2025年25本目】映画「ラブ・イン・ザ・ビックシティ」観ました。
【解説・あらすじ】
自由奔放なジェヒ(キム・ゴウン)と、自分がゲイであることを隠しておびえながら大学生活を送るフンス(ノ・サンヒョン)は、全く正反対の性格だった。
あるときフンスの秘密がクラスメートたちにバレそうになるが、ジェヒが彼のピンチを救う。
二人はルームシェアをしながらかけがえのない学生時代を共に過ごしていくが、二人の友情が試される場面が訪れる。パク・サンヨンの小説「大都会の愛し方」に収録されている「ジェヒ」を原作に描くヒューマンドラマ。
全く違う性格の男女が学生時代を共に過ごす中で友情を育んでいく。
メガホンを取るのはイ・オニ。
キム・ゴウン、ノ・サンヒョンのほか、チャン・ヘジン、クァク・ドンヨンらがキャストに名を連ねている。
【感想】
自分らしさという呪縛を豪快に吹き飛ばす傑作!
まずストーリー。
孤立感の中生きるゲイ男性と奔放すぎるが故に社会になじめない女性。
大都市ソウルの一角で出会い、互いの時間を共有しながら、
時にぶつかり時に守り合う様子を丁寧に描写。
展開のつなぎもスムーズで物語に推進力があり、
台詞も一つ一つが粒立っていて印象的なフレーズが心に残る。
極めて良質でよく練り込まれた脚本です。
そして演出演技。
主演の二人、その友情の有り様。
自分を見つめル事に必死な青春期から、
社会に溶け込まざる得ない日々の大人の日々、
その中で変化してゆく関係性を機微細やかに表現。
相当に練り込まれた演技プラン。
台詞の一つ一つ、目線の行方まで十二分に意識した演出。
このつばぜり合いが見事なケミストリーを生み、
観客を物語の一員に引き込んでいる=ただの傍観者ではなく自分事に感じさせる事に成功。
ラストシーン、その結論も余韻豊か。
エンタテインメントとしてのメリハリもしっかりインストール。
これまた素晴らしいディレクションでした。
さて。
「自分らしく生きる」、世の中にあふれかえるこのワード。
しかしながらこれほど言うはたやすく行うは難しい事もないように思います。
「自分」と「社会」の摩擦点に悩み苦しみ、自我を解放することに過剰さを感じ躊躇してしまう。
抱えきれない思いはいつしか自らを傷つけてしまい、気づけば取り返しのつかない深みにはまってしまう。
僕もあなたも、誰しもが思い当たるこの事象、
救ってくれるのはいつだってそばにいる存在。
ありのままを受け入れてくれるのはいつだって信じてくれる他者、つまりは友人だったと思うのです。
鑑賞後、なつかしい友人、あの頃の仲間と会いたくなりました。
彼らにとって僕は良き友人であったか、今なら笑って話せる気になりました。
素晴らしい映画体験でした。
【評価・つけるとすれば】
4.5です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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