こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2025年31本目】映画「リライト」観ました。
【解説・あらすじ】
高校3年生の美雪(池田エライザ)は、300年後の未来からやって来たという転校生・保彦(阿達慶)と恋に落ちる。
彼からもらった薬を使い、10年後の自分に会いに行った美雪は、そこで未来の自分から1冊の本を見せられる。
それは保彦がやがて未来で読むことになる小説で、美雪自身が書いたのだという。
タイムリープから戻った彼女は、未来へ戻る保彦に「この夏の体験を小説に書き、必ず時間のループを完成させる」と約束して見送る。
その10年後、美雪は小説家となり約束の本を出版するが、タイムリープしてくるはずの高校生の自分は現れなかった。松居大悟が監督、上田誠が脚本を務めたSF青春ミステリー。
法条遥の小説を原作に、未来からタイムリープしてきた転校生と、彼に恋した少女が体験する不思議な出来事を描く。
主人公を池田エライザ、未来から来た転校生をオーディションで選ばれた阿達慶が演じる。
【感想】
未来と、さらにその先の未来を尾道の街が継ぐ由緒正しき青春オマージュ!!
まず、脚本・ストーリー。
お話のコアな部分、青春恋愛ものという中心点を決してぶらすことなく、
SFの面白み、タイムリープを滞りなく、加速感も十分に魅せる。
さらにはプロットとして敢えての破綻点を作り出し、回収の面白みまで作り上げてしまう。
さすがは上田誠!!といわんばかりの脚本です。
そして演出、演技。
とはいえあくまでも青春恋愛ストーリー。
キャラクターの設定、ひとりひとりのバックストーリーの落とし込みがとても丁寧。
あれだけ複雑な人間模様をこれまた渋滞させず映像に収める。
なかなかに鮮やかな演出、見応えがありました。
俳優陣も熱演。
ある意味全員がわずかな尺で強い印象を残さなければいけない。
しかもアンサンブルではなく、それでいて主役ははっきりしている。
という結構厳しいルール設定。
密度の濃さと熱量の高さ、ともに要求されなおも越えてゆく俳優陣の技術と気迫は見応え十分でした。
主演の池田エライザさんはさることながらとくに阿達慶さんの演技は必見。
あの佇まい、繊細さ。
新しい才能を見つけることができると思います。
多少残念に感じたのは
仕方のないことですがキャスト陣はあくまでも実年齢が30前後。
高校生を演じるには成熟していてだいぶ無理があり、、、。
また、松井監督特有の作風というか湿り気みたいなものがあまり感じられず。
多分引き算的に省いたのだとは思うのですが、もうちょっと「らしさ」は感じたい所でした。
さらにいちゃもん的ではありますが、、。
結論にいたる「本」のタイトル、そこに達するまでの過程には異議あり、です。。
さて。
思い返せば17-18の頃合い。
10年後の未来なんて思いもよばず、
さらにその先なんて完全に理解の外側。
リープできるものなら当時の自分に言い諭したい事は山ほどあるが、
今作のように10秒足らずなら、いったい何を選ぶだろう。
おそらくその10秒こそが僕の後悔で、夢で、「今」足りない所。
さらに10年後の未来の自分に未届けをお願いすることになるのでしょう。
夏、尾道、時をかける。
十分に満足できるオマージュ。
良い「出会い」だったと感じています。
【評価・つけるとすれば】
3.9です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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