こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2025年28本目】映画【か「」く「」し「」ご「」と「】観ました。
【解説・あらすじ】
高校生の京(奥平大兼)は、クラスの人気者・三木(出口夏希)が気になっていたが、近づくことができずにいた。
それは内気な性格であることに加え、人の気持ちが見える力を持っているために、
三木に近づいて彼女の気持ちが見えてしまうことを恐れていたからでもあった。
京は自分の親友で三木と幼なじみであるヅカ(佐野晶哉)を通して、
彼女のことを友達の友達として意識するようにしていた。住野よるの小説「か「」く「」し「」ご「」と「」を実写化した青春ラブストーリー。
他人の気持ちが見えてしまう能力を持つがゆえに、気になる同級生に近づけない少年の姿を描く。
監督を務めるのは中川駿。
奥平大兼、出口夏希、『明日を綴る写真館』などの佐野晶哉のほか、菊池日菜子、早瀬憩らが出演する。
【感想】
何度も何度も蒸留してやっとの一滴。青春の名にふさわしい純度の物語。
まずストーリー。
設定はややトリッキー。
若者の持つ悩みや鬱屈、やりきれない思いを
青春ストーリーならではのキラキラ感で絶妙にコーティング。
細かなプロットを紡ぎながら群像的に進む展開も新鮮。
揺れる、飽和する心情も見事に台詞化されていて好感度高かったです。
そして演出、演技。
前半はややスローペース。
ここが乗り切れないと難しい映画、、かもしれません。
ただし、ペースやテンポとキャストの心情がリンクしているので、
その辺りが読み取れると一気に引き込みの強い演出でもあります。
また5人それぞれの心情描写、明るくてキラキラなだけじゃない、
喜怒哀楽、どれもがボリューミーな青春の日々をあるギミックで説明するのですが、
これはちょっとした発明。
説得力が台詞の数では計りきれない強さ。
感服しました。
そして俳優陣。
若者の光と影、とりわけその暗い部分を「明るい表情、陽キャな台詞」にじませる。
決して簡単ではない、むしろ激ムズの演出に「等身大の自分」を演技プランに織り込むことで応えて見せた。
最近の若手俳優はうまい、よく鍛えられている、そして何より肝が据わってる。
初々しさの向こうに日本映画の将来に明るさを感じる喜びも感じられました。
さて。
思い起こせば15,16歳。
僕は熱中できるモノもなく、スポーツも勉強も今四つ。
日々が流れていくことにただ流されていくだけの、
黒歴史とまではいわないまでの暗めの灰色ぐらいの日々でした。
とりわけ人付き合いには臆病でしたので、
今作の5人、それぞれに共感できる点があり。
今振り返れば幼さが目につくだけの話ですが、
当時は必死だった、苦しかった、もっとうまくやりたかった。
もがいていたあの日々。
ムダにしないのはいつだって今日の、明日の自分の有り様。
原点的なもの思い出させてくれる映画でした。
【評価・つけるとすれば】
4.3です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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