こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2025年22本目】映画「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」観ました。
【解説・あらすじ】
ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人居住地区、マサーフェル・ヤッタ。
そこで生まれ育ったパレスチナ人の青年バーセル・アドラーは、
イスラエル軍による占領と破壊が進む故郷の様子を幼いころからカメラに記録し、
世界に発信することでイスラエル軍を止めようとしていた。
そんな彼のもとにイスラエル人ジャーナリストのユヴァル・アブラハームが訪れ、協力する。
彼らがお互いの境遇や思いを語り合って友情を育む一方で、イスラエル軍の破壊行為はエスカレートしていく。
第74回ベルリン国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞とパノラマ部門観客賞を受賞したドキュメンタリー。
イスラエル軍の占領が進む、ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区の様子を記録するパレスチナ人青年バーセル・アドラーと、
イスラエル人ジャーナリストのユヴァル・アブラハームが育む友情を見つめる。
アドラーとアブラハームのほか、ハムダーン・バラール、ラヘル・ショールが監督を務める。
【感想】
ガザ侵攻前夜。
現在進行形の「悪意」を精密に写し取ったエピローグなきドキュメンタリー。
まずストーリー。
ドキュメンタリーですので定点的なきっかけや結論ありきではなく、
あくまでもありのままの日々、
パレスチナ人バーセル、イスラエル人ユヴァルの友情と日常と、
暴力に晒される葛藤を撮りきっていくことにすべてが注がれています。
内容的にはヨルダン川西側地区でのイスラエルによる入植問題が中心で、
少し基礎知識がないとわかりにくいかも知れません。
演出、撮影に関して。
あくまでもパレスチナ側での映像記録ですのでイスラエル側の主張、正当性のようなモノは観えてきません。
一方、その分イスラエル軍の暴力が一般市民に及び、弾圧は苛烈で、入植者の行為は侵略以外何者ではない事を確実に捉えています。
さて、この撮影後イスラエルはガザに侵攻、いまや虐殺という蛮行を行っています。
ハマスのテロがきっかけ、と報道には有りますが、以前より世界がこのイスラエルによるパレスチナ画の弾圧を見逃してきたのが大きな原因に感じます。
バーセルとユヴァル。
人と人はたとえ国籍や宗教、互いのバックボーンが違えども心通わせ友人になることができる。
こんな当たり前のことを暴力が引き裂いていく。
輝かしい戦利なんかより最低の平和のほうがずっと素晴らしい、なんて忘却の彼方。
劇中の「パレスチナの自由なくしてイスラエルの平和なし」の叫びが心に響きます。
終わりのみえない情勢ですが、一日一秒でも早く平穏が訪れることを切に願います。
【評価・つけるとすれば】
4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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