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アルシオン通信

Alcyon Blog

2022年03月17日 の投稿
2022年03月17日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年16本目】映画「アイダよ、何処へ?」観ました。

アイダよ、何処へ?

【あらすじ】
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下の1995年、セルビア人勢力に占拠された東部の町スレブレニツァ。
国連平和維持軍の通訳として働くアイダは、勤務中に重要な情報を知る。
セルビア人勢力が基地にまで迫る中、アイダは助けを求めて押し寄せる同胞や家族を守ろうと奔走する。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中の1995年、多数のイスラム教徒が虐殺された事件「スレブレニツァ・ジェノサイド」を題材にした社会派ドラマ。
国連平和維持軍で通訳の仕事をする主人公が家族や同胞を危険から守ろうとする。
メガホンを取ったのは『サラエボの花』『サラエボ,希望の街角』などのヤスミラ・ジュバニッチ。
『バーバリアンズ セルビアの若きまなざし』などのヤスナ・ジュリチッチや『サラエヴォの銃声』などのイズディン・バイロヴィッチらが出演する。

【感想】

戦争とはいつ始まり、いつ終わるのか。
また、無関心の行方と責任とはなにかを深く、抉り取る力作中の力作でした。

正直この「今日」(執筆現在:2022年3月)に観るのはリアルすぎて心に重く、
ためらいの気持ちのほうが強かったのですが、
「世界に関わる一人の市民」として、覚悟決めて鑑賞しました。

まずストーリー。
“BASED ON TRUE STORY”とはこのこと。
二次大戦後のヨーロッパで行われた最大の虐殺(ジェノサイド)を、まさしく市民目線から撮影。
混乱の中で正解を導き出すことの難しさ。
要所要所で挟み込まれるセルビア人のボシャニク人に対する憎しみの原因等、正義の危うさ。
信仰が恐怖に飲み込まれていく敗北感。
多様な民族によって構成されていたユーゴスラビアがいかに危ういバランスで保たれていたか。
二人目のチトーがいなかったことの悲劇を見事に再現していたと思います。

演出的にも観るべき点が。
例えばキャスティング。
主演はユーゴ出身、敵役はその実の夫だったり。非常に示唆的です。

また、抑えに抑えた演出で残虐なシーンをギリギリまで排除し、
監督の意図、「見捨てられた世界」の内側を映し出しています。

誰も助けに来なかった。
誰も助けにならなかった。
誰も関心がなかった。

人々の無関心が狂気を加速させていく様は直視ギリギリでした。

さて。
2022年3月現在。
世界は、TVショーで、SNSで、戦争を眺める時代になりました。
部外者を決め込むことで身を守る術も進化しました。

スレブレニツァの悲劇からも何も学ばず、
過去の数多の戦争の悲劇を忘れ、
今日もまた、
ウクライナで、シリアで、ミャンマーで、ここであそこで。

戦争。
それは昨日まで楽しくおしゃべりしていた友人同士が狙撃のスコープ越しににらみ合い、
弾幕の向こうで血を流し、「8000人以上がなくなった」とかいうアバウトな数字に溶けて名を失う事。

戦争。
それは憎いと思い武器を持ち、憎しみを抱えて死ぬまでの時間。

無関心を決め込み、他人事にしてしまうのはもはや加担者。

「戦争反対」と心から、のど張り裂けるまで。

その意志を高めてくれた映画だったと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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