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アルシオン通信

Alcyon Blog

2026年03月 の投稿
2026年03月17日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2026年03本目】映画「ブゴニア」観ました。

【解説・あらすじ】

鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、これで5度目のタッグとなるエマ・ストーンを主演に迎えて描いた誘拐サスペンス。
アリ・アスターがプロデューサーに名を連ね、2003年の韓国映画「地球を守れ!」をリメイクした。

世界的に知られた製薬会社のカリスマ経営者ミシェルが、何者かに誘拐される。
犯人は、ミシェルが地球を侵略する宇宙人だと固く信じる陰謀論者のテディと、彼を慕う従弟のドン。
2人は彼女を自宅の地下室に監禁し、地球から手を引くよう要求してくる。
ミシェルは彼らの馬鹿げた要望を一蹴し、なんとか言いくるめようとするが、互いに一歩も引かない駆け引きは二転三転する。
やがてテディの隠された過去が明らかになることで、荒唐無稽な誘拐劇は予想外の方向へと転じていく。

エマ・ストーンが髪を剃った丸坊主姿も披露し、陰謀論者に囚われたミシェル役を熱演。
彼女を宇宙人だと信じてやまない誘拐犯をジェシー・プレモンスと、オーディションで抜てきされた新星エイダン・デルビスが演じる。
2025年・第82回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。
第98回アカデミー賞では作品賞、主演女優賞ほか計4部門にノミネートされた。

【感想】
「認知」とはなにか。「信ずるモノは救われる」のか。
相変わらず常識の外側から攻めてくるランティモスの挑戦作!

まず脚本、ストーリー。
これはとても奇天烈!(褒めてます!)
一見会話劇のようではあるんですが、
全然コミュニケーションが取れていない。。
独白劇とも言える二重構造。
現代社会の抱えるシステムエラーとも言える「自認の誤謬」をきっちり落とし込んでいます。
途中から急激に跳躍する展開、ラストに向けての着地も唖然呆然、、、(褒めてます!!)
ファンには堪らないストーリーテリングと言えるでしょう。

そして演出演技。
これもまた、なんというか、、、。
そりゃアリアスターが書いてランティスモスが撮ったらこうなるわな。。
グロテスクさのなかに美を、精錬の中に醜を内在させ、観客の不安をかき立てていく。
まるでコントロールを失ったブランコのように、ワンシーンごとにギアをアップ、さらに過剰に揺さぶっていく。
弛緩させることなく展開される映像と、俳優陣のトルクの効いた演技。
合わさるとまるで行き先を失ったヌーの大群のよう。。。
監督の作家性の爆発、確かに受け止めることができます。

さて。
真実とは何か、を考えるときやはり表裏で認知バイアスを覚悟しなければならず。
今作を見ても、今までの日々を振り返ってみても、
やはり僕は、人は、「自分の信じたいことを信じる」という呪縛の中にいるように感じます。
多角的視野、多様性をどんなに謳おうと、どこかに限界があり,破綻の運命にある。
これは悲劇なのか喜劇なのか、それすらわかりませんが、
受け止めつつ謙虚に過ごす敷かないのかなとも感じました。

ちなみに「ブゴニア」とは
”「牛の死骸からミツバチが自然発生する」という俗説”
つまり生命の誕生と循環を示すコトバだそうです。

監督の相変わらずの皮肉屋ぶり、、、。
これも(褒めてます!!!)です。

【評価・つけるとすれば】
3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン 宿泊プラン一覧
伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2026年03月15日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2026年02本目】映画「レンタルファミリー」観ました。

【解説・あらすじ】

歯磨き粉のCMに出演したことをきっかけに人気俳優になったものの、いまは東京に暮らしながら細々と俳優の仕事を続けているフィリップ(ブレンダン・フレイザー)。
薄暗いマンションの自室で晩酌をするのをささやかな楽しみにする彼のもとに、「レンタル・ファミリー」の会社を経営する多田(平岳大)からある仕事の依頼が届く。
それは顧客の要望に合わせて家族のような役割に徹するというもので、フィリップは依頼を引き受ける。

ブレンダン・フレイザーらが出演のドラマ。
東京に暮らす売れない外国人俳優が、家族を「レンタル」する会社で働き、さまざまな役割に徹する中で自分を見つめ直す。
メガホンを取るのはHIKARI。
平岳大、山本真理、柄本明のほか、ゴーマン・シャノン・眞陽らが出演する。

【感想】
「演じること」とはなにか。「偽物」でしか成し得ない人間賛歌!

まずストーリー、脚本。

これはこの上なく丁寧。
構成の巧みさ、
プロットの緻密さと回収の的確さ、
台詞割りのリズム感と文句なし。
「嘘を嘘で隠す」は王道過すぎて、
その結末は予測の範囲内なのにもかかわらず、
十分に引き込まれるのは脚本作りに相当な肝の座り方。
すさまじい覚悟を感じるました。

そして演出演技。

まず演出としての「東京」の設定,撮り方がすばらしい。
都市イメージとしての「大都会」、人間関係の希薄さを敢えての逆取り。
人々が交差する「街」として捉えることで画面が呼吸し、営みが息吹く。
これだけで相当な白眉。

さらには俳優陣。
演じることを演じる、つまりは俳優役はいつの時代、どんな名優にも難局なのに変わりはなく。
さらに今作では英語と日本語が行き交う設定。
言葉の違いで文化の差を表現する、絶句の高難易度、、。
それでも全員が真っ正面から役に挑み、さらには役の中の役に立ち向かい、しっかりと乗り越える。
これもまたすさまじいとしか言えない出来映えでした。

さて。

生きていく上で真っ正直一本は本当につらく。
また真実だけでは他者を傷つけてしまうことすらあり。
そうしてなんとか過剰ではない程度の嘘、偽りをいつの間にか身につける。
それを大人になる、なんて言ってみたりもしてしまう。

それでも思うのです。

嘘は嘘なんだろうか、
偽りは偽りなんだろうか。

背反する問いの中にいつも「本当」は内在していて、
同時に僕たちはそこに「優しさ」だったり「思いやり」だったりを探し当ててしまう。

正直さに疲れ、息苦しくなったとき、緩めること。
つまりは「演じる」ことは罪悪感を伴うが、赦してかまわない。

今作の鑑賞後、そんな気持ちになりました。
何かに惑うとき、また鑑賞することになるであろう良作でした。

【評価・つけるとすれば】
4.5です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2026年03月02日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2026年01本目】映画「Black Box Diaries」観ました。

【解説・あらすじ】

映像ジャーナリストの伊藤詩織が長編初監督を務め、自身の受けた性暴力について調査に乗りだす姿を記録したドキュメンタリー。

2017年に伊藤監督が元テレビ局員の記者からの性的暴行被害を訴えた記者会見の直後から、延べ8年をかけて製作。
スマートフォンに残していた当時の思いなどをもとに構成し、日本社会が抱える数々の問題を浮き彫りにしていく。
映画製作会社スターサンズが製作を手がけ、イギリス・アメリカとの共同製作により完成させた。

サンダンス映画祭の国際長編ドキュメンタリーコンペティション部門への出品をはじめ、世界各地の50以上の映画祭で上映され18の賞を受賞。
ドキュメンタリー界のアカデミー賞と言われるIDAドキュメンタリー賞にて新人監督賞を受賞した。
2025年・第97回アカデミー賞で、日本人監督として初めて長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた。
日本では、当事者から指摘を受けたところなど一部表現を修正したバージョンの「日本公開版」として劇場公開。

【感想】
細い針で野獣と戦うような、無謀でギリギリの戦いを描く。
映画だからこそ成し得た力作!

まず構成などについて。
ドキュメンタリーですので既に知っている内容になるのは必然。
そのなかでリズムを作り、
事件そのものと伊藤詩織さんの人間性を同時に追っていく手法はまさにドキュメンタリーの文法通り。
細かな小道具?や風景の差し込みも含め工夫も十分、上手にできています。

そして内容。
これは賛否が有るのは承知していますが、
当事者性を十分に活かした事件への切り込みは相当の、それこそ命がけの覚悟があってのもの。
木で鼻をくくったような論評は到底できない迫力がありました。

気になったのは、
「これは本当にドキュメンタリーで撮るべきだったのか?」
というそもそもな点。
これだけの問題、事件に取り組む以上、
重点の置き方は変わっても良かったし、多少のバイアスは仕方なく。
むしろ本人に俳優をあてて所謂【映画=物語】にしてしまった方が一般化、
多くの人に強く深く伝わったのでは?と感じるものでもありました。

さて。
性暴力が許せないのは本当に本当に当たり前。
今回の件ではさらに権力構造の闇がその暴力を支えている。
これも許せないのは当然すぎるコトだと考えます。

一方で、誹謗中傷も絶えなかった事案として記憶に残ることも確か。
映画公開までの過程を追うと無力感も感じざるえないものでした。

それでもです。
正義は貫くべきだし、悪はひれ伏すべき。
ときに無謀に見えようが、
さらには有名であることのリスクを追う姿を見ることになろうが、
ゆめゆめ二次的な事件を起こしてはならない。

ドキュメンタリーの危うさを感じる今作ではありますが、
必見だったと感じます。

【評価・つけるとすれば】
4.1です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓

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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た

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