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アルシオン通信

Alcyon Blog

2023年09月 の投稿
2023年09月28日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年55本目】映画「シャイロックの子供たち」観ました。

【解説・あらすじ】

池井戸潤の小説を原作に、とある銀行の支店で発生した現金紛失事件を描くミステリー。
事件をきっかけに、複雑に絡み合う人々の思惑や欲望が浮き彫りになっていく。
メガホンを取るのは本木克英。
阿部サダヲ、上戸彩、玉森裕太のほか、柳葉敏郎、杉本哲太、佐々木蔵之介らがキャストに名を連ねる。

ある日、東京第一銀行の小さな支店で、現金が紛失する事件が起きる。
ベテランお客様係の西木(阿部サダヲ)は、同じ支店に勤める愛理(上戸彩)や田端(玉森裕太)と協力して事件の真相を探る。
この支店には、出世コースから外れた支店長の九条(柳葉敏郎)、超パワハラ副支店長・古川(杉本哲太)らがいた。

【感想】
強欲と良心のせめぎあい!表も裏も暴き出すノンストップ金融エンターテイメント!

まずストーリー。
巨大なメガバンクとその小さな支店。
大きすぎる組織の力と小さすぎる個人の思い。
この相似形を軸に暗躍する悪、暴走する権力、といった要素で濃いめの味付け。
咀嚼のしがいのあるこってりした、食べごたえのある脚本でした。

そして俳優陣、演出。
ここぞとばかりに実力派だけで構成。
芸達者すぎる配役もまた、味は濃いめ。
さらには俳優自身が持つイメージやメソッドも使い切る。
演者も演出ものびのびやりきっていたのではないでしょうか。

ただ、この手のコンゲーム型の作品は数多に有り、他作を超えるなにかがあったか?
また、演者や演出でこの作品でしか見れない意外な演技、シーンはあったか?
といえば、ちょっと予想の範囲内で収まるのは残念なところでした。

さて。
シャイロックといえばシェイクスピアの「ヴェニスの商人」、強欲な金貸しです。
この是非を問う、のはじつは案外難しいじゃないかと思うんですよね。
金貸し自体は悪いことじゃない。
借りる人も最初は助かったはず。。
問題は強欲との折り合い。
この欲目の割合を間違えると「悪者」にされてしまう。
単純に勧善懲悪とは言い切れないのが
「ヴェニスの商人」で、「シャイロックの子供たち」で「この世の中」、なのかなあ、、。
と割り切れなさを残す、複雑な気持ちになる作品でした。

【評価・つけるとすれば】
3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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by alcyon | 映画観た
2023年09月26日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年53本目】映画「バービー」観ました。

【解説・あらすじ】

世界中で発売されているファッションドール、バービーを映画化したファンタジー。
ハッピーな毎日を送ることのできるバービーランドで暮らすバービーとケンが、リアルワールド(人間の世界)に迷い込む。
バービーをマーゴット・ロビー、ケンをライアン・ゴズリングが演じる。
監督はグレタ・ガーウィグ。

“バービーランド”はどんな自分にでもなれる、夢のような場所。
そこに暮らすバービー(マーゴット・ロビー)は、ある日突然、体に異変を感じる。
バービーは原因を追求するべく、ボーイフレンドのケン(ライアン・ゴズリング)と共に人間の世界へとやってくる。
そこでバービーは、自分の思い通りにならない経験をする。

【感想】
まず観て、一度胸に手を当ててみる。。。。

では、ストーリーについて。
バービー人形の歴史、制作の経緯などをしっかり折り込みながら進むので、「この世界観」未体験の「男性」でも問題なく観れる設計。
同時にフェミズムの構造を啓示することで強烈に男性社会のマッチョズム、マンプレ、ミソジニー、ルッキズムなどを浮き彫りに。
抉ってくる脚本。
流石です。。

演出、演技面。
マーゴットロビー、ライアン・ゴズリングを中心にまさに奮闘。
華やかなミュージカルシーンのダンスも頑張りを感じましたし、
分量の多いセリフも破錠なくこなすのは相当の負荷、やってのけた感を感じます。

よくぞこの映画を成立させた!
テーマの内容やその教示、矜持には100%同意せざる得ないし、観たあとには反省しかない!

のですが、、。

ミュージカル映画?にしては曲が今ひとつ記憶に残らない。
テンポも途中で緩む、もしくは本来の監督の作風に戻る。
お話の主題は理解するが、やや強引に感じるところも散見する。
「いい材料使ってます!全部入りラーメン」のようなボリューム感で肝心の味がぼやける。。

等々、
映画としてどうだったかと問われるとすこし微妙な気持ちになりました。

ビックバジェットでメジャープレイヤーを揃え、成功を強いられる環境での制作、
のびのび作ったのかしら、本当にこれをつくりたかったのかしら。

テーマは満足、作りは不満、というのが正直なところでした。

【評価・つけるとすれば】
3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年09月24日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年52本目】映画「世界のはしっこ、ちいさな教室」観ました。

【解説・あらすじ】

「世界の果ての通学路」の製作チームが、ブルキナファソ、バングラデシュ、ロシアのシベリアのそれぞれの僻地で教える3人の女性教師に密着し、
様々な困難に直面しながらも子どもたちの明るい未来のために奮闘する姿を見つめたドキュメンタリー。

【感想】
教育が導くのは貧困からの脱出ばかりではない。問いただされるのは我が身であるを痛感!

まずストーリー。
アフリカ、シベリア、南アジアの貧困問題。
世界経済の成長から取り残された、もしくは犠牲となっている地区、人々を丁寧、実直に撮影。
問題の根深さ、その解決法、「教育」のあり方へのアプローチは十二分。
教師三者三様の持つ問題意識、葛藤もありのままに。
ドキュメンタリーの真骨頂を堪能できます。

演出というか撮り方について。
前述しましたが、なるべくそのままに撮る方針が徹底されています。
結果、監督の意図はより鮮明に。
教師を女性に絞ったのもまさにまさに。
これは、遠い世界の問題ではないことを痛感できます。

さてさて。
社会問題、とりわけ貧困問題を追うと突き詰めれば「教育」にたどり着くというのが僕の持論ではあるのですが。
この作品ではさらに踏み込んでいて。。

女性の社会進出の難しさ。
若さゆえの理想との葛藤。
報われるとは限らない情熱。

そんな苦しい描写を、
子供たちの情熱と笑顔が溶かしていく。

教室で育まれるのは学力だけではなく、愛情、そして友情。
彼らを支えていくのはきっとあの学び舎で、共に過ごした記憶。

本当に勉強が嫌いとか言ってる場合じゃなかったと、
あの日々は貴重すぎたと、
ちょっとビターな気持ちになりました。

社会問題映画としてもチアアップムービーとしても必見だと思います。

【評価・つけるとすれば】
3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年09月18日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年51本目】映画「リバー、流れないでよ」観ました。

【解説・あらすじ】

劇団ヨーロッパ企画を主宰する上田誠が原案と脚本を手掛けたSFコメディー。
2分間のタイムリープに陥った人々が、その原因究明に奔走する。
監督は山口淳太。
ヨーロッパ企画の藤谷理子、永野宗典、角田貴志のほか、近藤芳正、久保史緒里らが出演する。

京都・貴船にある老舗料理旅館「ふじや」。
仲居のミコト(藤谷理子)は、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを女将に呼ばれて仕事に向かうが、2分前にいた貴船川のほとりに戻ってしまう。
ミコト以外の番頭、仲居、料理人、宿泊客たちも、2分間のタイムリープを実感しており、協力して原因を突き止めようとする中、貴船一帯に異変が生じ始める。
ミコトはある思いを抱えながら、そんな状況を眺めていた。

【感想】
まだこの手があった!伝統とSFが見事に交差する軽快コメディ!

まず、ストーリー、脚本。

ぐぬぬぬぬ、、、。
タイムリープものはただでさえストーリーがごちゃごちゃになりやすいのに。
それをさらに複雑な構造の老舗旅館、貴船という小さな区域という制限をあえて設けているのに。
破錠なく、テンポよく、しかも群像劇的に一人ひとりにストーリーを付けて、更に絡ませて、さらにさらに解きほぐしてして見せる。
十分に計算され尽くした脚本。
唸りました、大変に満足です。

そして俳優陣。
スピード感のある動きが求められ、かつ台詞回し自体に伏線が張られている中での演技。
チームワークとソロパートのバランスを常に意識しながら、全員見事に完走。
同じ劇団員を中心に、確実に演じれる芸達者を集めるキャスティングも絶妙でした。

ちょっと難を感じたのは、

まず、同じメンバーで過ごしているであろうことが透けて見える「こなれ感」。
すこし緩む用に見えるシーンもないとは言えませんでした。

次にロケーション。
有名な場所、ではあるのでしょうが、やっぱり街のサイズ感だったり、季節感だったりがわかりにくい。
結果的に微妙に説得力に欠け、この距離、この時間で移動できるの?とか細かな疑問は残りました。

さて。
「タイムリープ」は本当によくある設定、悪く言えば使い古されていて。
新しいギミックを作り出すのはもはや無理、、、と期待薄に観たのですが。。
群像劇に落とし込むのは流石だし、その一つ一つが興味深いのは更に流石。
実際には時間だけは不可逆で、ありえないことなのだろうけど、もし、できることならと、ついつい考えてしまう。

夢も郷愁も希望も愛もしっかりつまった作品だったと思います。

【評価・つけるとすれば】
4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年09月13日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年50本目】映画「青いカフタンの仕立て屋」観ました。

【解説・あらすじ】

モロッコ・サレの旧市街で、モロッコの伝統衣装カフタンドレスの仕立て屋を営む夫婦を描くヒューマンドラマ。
職人気質の夫、余命わずかな妻、若い職人の出会いを描く。
監督などを手掛けるのはマリヤム・トゥザニ。
ルブナ・アザバル、サレ・バクリのほか、アイユーブ・ミシウィらが出演している。

モロッコの海辺にあるサレの街。
ハリム(サレ・バクリ)とミナ(ルブナ・アザバル)夫妻は、カフタンドレスの仕立て屋を営んでいる。
伝統を守る仕事をしながらも、自身が伝統からかけ離れた存在だと苦悩するハリムを、病気で余命わずかのミナは支えてきたのだった。
ある日、そんな二人の前に若い職人ユーセフ(アイユーブ・ミシウィ)が現れ、青いカフタンドレス作りを通して3人は絆を深めていく。

【感想】
カフタン。青。その尊さが、気高さが心を貫く。伝統の中に普遍の今が輝く傑作。

まずストーリー。
伝統的の象徴としてドレス=カフタンをモチーフに。
細部にまでこだわる刺繍同様、丁寧に映像でイスラーム圏の社会構造を描写。
説明セリフの抑え込み方が絶妙。
シークエンスのテンポもよく、寡黙な映画なのに話の推進力が落ちません。

そして演技、演出。
静的な演技の中に激しい衝動や葛藤を仕込む。
表情の起伏を抑えながら目の潤いや視線で感情がどこにあるのか表現していく。
社会と個人、伝統文化とありのままの自分。これまた難しい課題も背景的に見える街の風景も使いながらクリア。
監督の意図を完璧かそれ以上に昇華させる俳優陣に支えられ、骨太感が素晴らしい仕上がりです。

さて。
伝統と現代、文化の保存と革新はいつだって衝突を繰り返し、ときに多くの犠牲を払ってきたのは既知なところ。
一方の価値感を絶対化することの怖さも皆体感している。

それでも変わらないのは、やはり愛。
どんな形であれ愛なのだと監督は強く語りかけてきます。
正解はなく、優劣はない。
それでも。

やはり日々過ごしていると隣りにいる存在が薄れてしまう様に感じます。
日々のせいにしてはいけない、かけがいのなさ。

忘れてはいけないと心にピンを打たれるような作品でした。

【評価・つけるとすれば】
4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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by alcyon | 映画観た
2023年09月10日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年49本目】映画「クロース」観ました。

【解説・あらすじ】

ルーカス・ドン監督による青春ドラマ。
13歳の少年同士の関係を映し出す。
エデン・ダンブリン、グスタフ・ドゥ・ワールのほか、エミリー・ドゥケンヌらがキャストに名を連ねる。
第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門グランプリに輝き、第80回ゴールデン・グローブ賞非英語作品賞にもノミネートされた。

親友同士である13歳のレオ(エデン・ダンブリン)とレミ(グスタフ・ドゥ・ワール)は、学校でもプライベートでも行動を常に共にしていた。
だがある日、あまりにも親密すぎることをクラスメートにからかわれたことから、レオはレミへの接し方に戸惑い、彼についそっけない態度をとってしまう。
二人の仲は次第にぎくしゃくしていき、ささいなことで大げんかになる。

【感想】
再生とはなにか。時間の不可逆性を真正面から受け止めた大きな真実の物語。

まずストーリー。
思春期、その中でも特別に多感なローティーンの時期に起きる事件。
悪く言えばよくある使い古されたテーマ。
作品に仕上げるのは至難なはず。
そんな大きな課題に対し、説明セリフをギリギリまで省き映像で見せきる、
極限まで研ぎ澄ました脚本で挑んでいます。
その結果、「よくある、あの感じ」とは到底言えない、芯を食う作品に仕上がっていました。

そして演出だったり、演技だったり。
これはまず、二人の子役、その恐ろしき表現力に全振りで賭けた監督の胆力に恐れ入りました。
なんせすごい。ともかくすごい。
表情、体の張り方、視線の泳がせ方、感情の溢れさせ方、抑え方、、、。
もちろん細かな演出があったのかもしれませんが、お構いなしの才能の発露。
映像に押え切るだけでも至難、よくぞ撮りきったといえるでしょう。

さたさて。
幼き頃の葛藤や悩み、無垢であるがゆえの残酷さはやはり思い当たる節もあって。
「あの時ああしていれば」はやはりつきまとうのだけれど、、。
そんな後悔の気持ちでさえも時間とともに薄れ、最後には壊れてしまう。

ネタバレになりますが今作では痛ましい事件が起こります。
凡百のパターンなら、悲しみからの再生を描くはず。
しかし監督はその結論を選ばなかった。
時間の不可逆性と真正面から向き合った。
一つ一つのシーンに込められた、贖罪という言葉では収まりきれない監督の気持ち。
観終わったあとの押しつぶされそうな、僕の気持ち。
美しいばかりが過去ではないこと、許されるばかりが罪ではないことを世に知らしめる、美しすぎる作品だったと思います。

【評価・つけるとすれば】
4.3です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年09月06日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年48本目】映画「君たちはどう生きるか」観ました。

【解説・あらすじ】
宮崎駿が、『風立ちぬ』以来約10年ぶりに監督を務めた作品。タイトルは吉野源三郎の同名の著作に由来し、宮崎監督が原作と脚本を手掛ける。

君たちはどう生きるか

【感想】
宮崎駿、これが最後作?ファンへの感謝と衰えぬ意欲が交錯する生命賛歌!

まずストーリー的なところ。
これは公式がネタバレ無しを謳ってる以上あまり詳しくは書き込めないのですが、、、。
ちょっとだけ触れると「少年・宮崎駿」が戦争の時代の中、母=母性と父=父性の間で自我を探し求める物語、
といったところでしょうか。
話は難解で正しく宮崎駿のもつ複雑性を全面に押し出すもので、賛否有りと聞いてはいたのですが、
このくらい複雑な映画は正直他にもあるなあ、、程度でしたのでそこはあまり気になりませんでした。

そして演技、演出。
これもまたネタバレが難しいのですが、
おーーー!結構なサプライズ有り。
声の作り込みがしっかりしていて一声目で解読できたのはひとりだけ。
奮闘ぶりを素晴らしく、俳優さんによってはブレイクスルーになあったのではないでしょうか。
演出面では過去作の引用をふんだんに使ったファン感謝デー。
ファンならおなじみのシーンがそこかしこと使われていたっぽく、アゲ要素らしいです。

らしい、、と書いたのは実は僕はそれほどジブリ作を熱心に追っていなかったのです、、、。
なのでライトファンとしては以下の点はどうしても気になりました。

・ファン感謝シークエンスそんなに必要?これはこれで撮り切ったら良かったのでは?
・エンディングテーマ問題。久石譲のメインテーマをもっと活かしきる手を何故使わなかった?
・色のガチャつき、これはいつものことだけど、やっぱりちょっとメリハリがほしい。

以上の三点は終始イガイガ感が残りました。

さて、本作の原作「きみたちはどういきるか」、これ学生時代の国語の教材として母校で使われていまして。
本作との関連性はあるっちゃあるし、ないっちゃないのだけど、時代の要求をベースにしながらも、そこに根を張る力強さ、

「強く生きる」
「したたかに生きる」
「意思を持って生きる」

という現代においても変わらない確かな価値基準を強烈に明示しているところは原作・本作共通に思います。
十二分なエネルギーを感じる、生きることへの強いこだわりが感じらられることのできる作品。
えー、ほんとにこれで終わりなの、駿!!ってかんじです。

【評価・つけるとすれば】
3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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