公式サイト予約割引 ベストレート保証

アルシオン通信

Alcyon Blog

2023年06月 の投稿
2023年06月21日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年40本目】映画「TAR」観ました。

【解説・あらすじ】

リディア・ター(ケイト・ブランシェット)は、ドイツの著名なオーケストラで初の女性首席指揮者に任命される。
リディアは人並みはずれた才能とプロデュース力で実績を積み上げ、自身の存在をブランド化してきた。
しかし、極度の重圧や過剰な自尊心、そして仕掛けられた陰謀によって、彼女が心に抱える闇は深くなっていく。

トッド・フィールドが監督を務め、ケイト・ブランシェットが女性指揮者を演じるドラマ。
有名オーケストラで女性として初の首席指揮者となった主人公が、重圧や陰謀といったさまざまな要因により追い詰められていく。
マーク・ストロングやジュリアン・グローヴァーなどが共演する。

【感想】
権力とエゴイズムを強すぎる音圧で奏できる、サスペンス?いや、これは多分ホラー。

まずストーリー。
まず目につくのは作品が取り扱う「問題」の多さ。

キャンセルカルチャー。
権力を作り出してしまうシステムとエゴイズム。
ジェンダーギャップと人種問題。
コロナ社会。
SNSの悪意。
芸術の狂気性。

ざっとみてもこれだけ多くの要素をストーリーに組み込んでいます。
普遍的なもの、現代的なものが混在するので、ぐちゃっとどっちつかずになりそうなところ、
どれもこれもギリギリのバランスできっちり可視化されるところはさすがの出来栄え。
誰もが反応できるポイントをきっちり作り上げてます。

そして演出だったり演技だったり。
かなり意図的に解釈、とくに物事の善悪、人の弱さを観客に委ねる、観る側の負荷を高く求める演出。
かなり振り切ってるなと感じました。
ケイト・ブランシェットの演技も圧巻。
全編彼女の視線で物語が進むのですが、これだけの長尺、これだけ複雑な内容をじゃあ、だれがやれるの?
説得力の強さはもはや暴力的、ねじ伏せるような力技。
物語との親和性、キャスティングについてはこれが唯一の正解と納得せざる得なかったです。

ちょっとこれはいかがなものかと思った点は、

・オープニングの演出。冗長だし、奇をてらったのだとしても効果的にはどうしても思えない。
・肝心の音楽シーンが少なく、薄く、あっても迫力不足。音楽そのものがはらむ狂気が伝わってこない。

のは極めて残念でした。

さて。
いかなるレイヤーにもそれを支える仕組みや構造が有り、かならず権力が生まれる。
権力はいつだって蠱惑的。
相当自律的に振る舞ってもいつのまにか悪魔のように心の弱い部分に巣を作り、良心を腐敗させる。
いつも僕らが観てきた、体験してきた、身に覚えがありすぎるあの不快感。
なにかに邁進すること、例えば音楽に身を捧げること自体は本当に尊いことなのに、
深淵に近づくほど。高みに迫るほどに張り巡らされている罠に気づけなくなる。

鑑賞後、体感として残ったのは「恐怖」。
この畏怖すべきものをいかに飼いならすのか。
自分が、世界が、怖くて恐ろしい。
痛烈なホラーを体験したように思います。

【評価・付けるとしたら」
3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓

伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン 宿泊プラン一覧
伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン

by alcyon | 映画観た
2023年06月11日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年39本目】映画「最後まで行く」観ました。

【解説・あらすじ】

12月29日。刑事・工藤(岡田准一)は、危篤の母のもとへ急ごうと雨の中で車を飛ばしていた。
そのとき、スマートフォンに署長から着信が入り、署内での裏金作りへの関与を問われた直後、
妻からの電話で母の死を知らされた彼は動揺し、車の前に現れた男をひいてしまう。
工藤は男の死体を車のトランクに入れて葬儀場に向かい、母とともに焼こうとする。
そこへ「お前は人を殺した。知っているぞ」とのメッセージが届く。
送信主は県警本部の監察官・矢崎(綾野剛)で、工藤がひいた男と深い関わりがあった。

日本では2015年に公開された韓国映画『最後まで行く』をリメイクしたクライムサスペンス。
裏金作りに関わる刑事が、ある事故を起こしたことをきっかけに次々と災難に見舞われる。
メガホンを取るのは藤井道人。
岡田准一、綾野剛が出演する。

【感想】
これぞ、日本ノワールの標準点!暗闇を切り裂く痛快アクション映画!

まずストーリー。
元の韓国版は未見でした。(後、鑑賞)
非常にテンポよく、淀みなく、スピーディーなんだけれど観客を置いてきぼりにしない。
伏線の回収も的確。
リメイクはストーリーだけじゃなくてその空気感だったり、
リズムだったりをうまく取り入れることだと思うのですが、
かなり高精度でできているのだろうと感じました。
ストーリーのベースも的確に日本化。
脚本の手練感も十分楽しめます。

そして演出だったり演技だったり。
岡田准一さんは強靭な肉体とダメダメな精神の対比を絶妙に演じていましたし、
綾野剛さんの狂気、柄本明さんの怪物ぶり等々、まさに演技合戦。
アクションの凄まじさ、
展開のダイナミックさだけじゃなく、
迫力のある表情、
精密な会話劇、
と隅々行き届いた演出、見応えありです。

ただ、

メインキャストの二人がタフすぎて、もはや不死身レヴェルなのはちょっと過剰。
アクションシーン一つ一つがやや長く冗長。
キャスティングで若干ですが、これ別な人のほうが良くない?と思うところも。

なのはやや残念。

さて。
まあアクション映画なので観てスッキリ!で良いのですが。
やはりしっかり社会の不条理だったり暗部を抉ってきてて。
いつだって誰だっていつの間にか陥る闇。
闇の手前で踏みとどまれるか否か。
危ういかもしれないな、と感じる瞬間が有りました。
示唆的な映画でもああったと思います。

【評価・付けるとしたら」
4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓

伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン 宿泊プラン一覧
伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン

by alcyon | 映画観た
2023年06月01日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年37本目】映画「ケイコ目を澄まして」観ました。

【解説・あらすじ】

生まれつきの聴覚障害により両耳とも聞こえないケイコ(岸井ゆきの)は、下町の小さなボクシングジムで日々練習に励んでいた。
彼女はプロボクサーとしてリングに立ち続けながらも、心中は不安や迷いだらけで、言葉にできない葛藤を募らせていた。
「一度、お休みしたいです」とジムの会長(三浦友和)宛てにつづった手紙を渡せずにいたある日、彼女はジムが閉鎖されることを知る。

聴覚障害のある元プロボクサー・小笠原恵子さんの自伝を原案にした人間ドラマ。
生まれつき耳が聞こえないプロボクサーと、視力を失いつつあるトレーナーの絆を描き、第72回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門に選出された。
監督・脚本は三宅唱。
主人公を岸井ゆきの、彼女を指導するトレーナーを三浦友和が演じるほか、
三浦誠己、松浦慎一郎、渡辺真起子、仙道敦子らが共演する。

【感想】
静謐な街並みに響く、ささやかなリズム。「生活」を再定義する熱い物語。

まずストーリーだったり脚本だったり。
説明的なセリフを最小限に。
話の構成も時系列通り、複雑さを排除。
その結果必要な要素がきっちり際立ち、キャラクターの設定が粒立つ、的確な設計。
会話の豊かさ、確かさをきっちり担保していて好感が持てました。

そして演出や演技。
これはもう、なんといっても岸井ゆきのさんの正しい使い方、処方箋。
ここまでやれるんだ、こんなこともできるんだ。
その幅の広さ、凄み、深みを読み切って、信じて、託し切った監督、スタッフ陣の度量には感服しかないです。
また、三浦友和さんをはじめとした脇を固める俳優陣の抑えの効いた演技プランも見事すぎる。
絶妙な街の佇まいやこだわり十分な劇伴も実に効果的。
ウェルメイドな作品に仕上がっています。

ちょっとなーと感じる点があるとすれば、
肝心のボクシングシーンが今ひとつリアリティを感じないところ。
この辺はバランス調整、もっとしてもよかったと感じます。

さてさて。
ボクシング映画は大きなジャンルの一つ、
どれもこれも独特の熱気、独特の、特別な風景が特徴だと思っていたのですが。
この作品から感じるのは、一線を画した、ボクシング以外の風景、つまりは日常が満ちあふれてることでした。

生活することは、何もかもが実は特別で、
特別なことの集合こそが日常で、
だからこそ積み重ねられてきた日々は尊く、愛おしい。

誰にでも、もちろん僕にも特別な何か、
彼女のボクシングの様なものが必ずある、きっとある。

いつだって、今だって探し続ける、きっとそれが生きること。

そんなふうに実感させてくれる作品でした。

【評価・付けるとしたら」
4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓

伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン 宿泊プラン一覧
伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン

by alcyon | 映画観た

アルシオンのオフィシャルブログです

kazu_R
こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
伊豆の四季やイベント、グルメ情報などを中心に、時々は好きな映画や本などのこともUPしていきます。
メールはこちらまで・・info@alcyon-izu.com
連絡先はこちらまで:0557-51-5600

最近の投稿

人気の記事

カレンダー

2023年6月
« 5月   7月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

アーカイブ