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アルシオン通信

Alcyon Blog

2023年11月19日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年78本目】映画「SISU/シス 不死身の男」観ました。

【解説・あらすじ】
第2次世界大戦末期のフィンランドを舞台に、一人の老兵がナチスドイツの戦車隊と激闘を繰り広げるバイオレンスアクション。
監督を務めたのはヤルマリ・ヘランダー。
ヨルマ・トンミラが不死身の老兵を演じ、
アクセル・ヘニー、ジャック・ドゥーランのほか、ミモサ・ヴィッラモ、オンニ・トンミラらが出演する。

第2次世界大戦末期の1944年、ナチスドイツに国土を焼き払われたフィンランド。
金塊を掘り当てた老兵アアタミ・コルピ(ヨルマ・トンミラ)はいてつく荒野を旅する途中、
ブルーノ・ヘルドルフ中尉(アクセル・ヘニー)率いるナチスドイツの戦車隊に遭遇し、金塊も命も奪われそうになる。
かつて祖国に侵攻したソ連兵を撃退した伝説の兵士であるアアタミは、
持っていた1本のツルハシと不屈の精神“SISU”を武器に、次々と敵を血祭りに上げていく。

【感想】
合理性?それって大事?何もかも忘れて「不死身」に酔いしれる90分!!

まずストーリー。
第二次世界大戦末期の北欧、フィンランドが舞台。
雄大すぎ、荒涼すぎの大自然をバックに、完全悪のナチス相手に老兵が大暴れ。
「潔い」とはまさにこのこと。
余計な心理描写や台詞を完全排除したシンプルすぎる脚本です。

そして演出。
ツルハシ一本で始まったナチス退治はどんどんスケールアップ!
まあ強い!
ほんとに死なない!
不屈の精神だけでは説明のつかない豪腕ぶりにはただただ感服するばかり。。
激しい描写もありますが、それもまた作風にジャストミート!
ムダというムダを削ぎ落とし、なんだったら観客の想像力をも切り捨て、アクションの可能性をぶち上げる!!
すげーな、、としか言い様がありません。。

さて。
こういう映画は合理性とか信憑性、リアルとか史実とかを追うのはホント野暮。
あんなにゴロゴロ金塊出てくるの、とか、金が軽々運ばれるのなーぜなーぜ、とかホント野暮。
時には頭を軽くして自分にはない暴力の波にのまれる、のも悪くはないなと感じる時間。

大変、悪くなかった!です(*^_^*)

【評価・つけるとすれば】
3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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by alcyon | 映画観た
2023年11月17日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年76本目】映画「北極百貨店のコンシェルジュさん」観ました。

【解説・あらすじ】
西村ツチカの文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したコミックを原作に、Production I.G がアニメーション制作を手掛けたアニメ。
動物を顧客とする百貨店で、新人コンシェルジュが接客に奮闘する。
監督を板津匡覧、脚本を大島里美が担当する。

訪れる客がすべて動物という不思議な百貨店「北極百貨店」で、コンシェルジュとして働き始めた秋乃。
長年連れ添ってきた妻を喜ばせたいというワライフクロウや、父親へのプレゼントを選ぶウミベミンク、
恋人へのプロポーズに悩むニホンオオカミなど、秋乃は個性的な客たちの願いに応じるべく悪戦苦闘する。

【感想】
サービスに携わるすべての人に、希望と勇気を!前を向く力を与えてくれる至極のチアアップムービー!!!!

まずストーリー。
「新人コンシェルジュのドタバタ奮闘コメディー」で、複数のエピソードで構成されています。
全体の流れに意外性はなく、ストーリーも予想外のことはそんなに起こらない。
それでも一つ一つのエピソードが繊細で粒立っていて、ぐっと引き込まれます。
印象的で心に残る台詞の数々も好印象。
シンプルなフォーマットにこだわって伝えたいことに全振りした勇気と覚悟を感じます。

そして演出演技。
アニメーションでしかできないこと、にちゃんとコミット。
細かなキャラクター表現、
例えば動物の性質をそのまま性格として表現したり、
大きさの差を活用して視点や視線の動きでダイナミックな構図をとるところ、素晴らしく上手!。
シンプルさと派手さがしっかりかみ合った絵作りで好感度高かったです。

さて。
お話の舞台は「百貨店」。
しかも「絶滅種」専用。
ネットで何でも買えちゃう世の中、伝え聞くにこの業種の生き残りはいよいよ苛烈、。
それでもあの大きな建物の、

美しい雰囲気、
華やかな匂い、
きらびやかなざわめき

に心動かされ、足が向かう。

それは人の存在がなせる技だと僕は思うのです。

コンシェルジュの存在は僕たちサービスマンにとって頂点。
頂点の悩みやつらさは僕らの痛み。
頂点の喜びは僕らの喜び。

いろんな業界がオワコンと呼ばれ、AIに押され、生き残りに必死な今。
それでも人が存在し続ける理由がここにある。

強く信じることができる、サービスマン必見、必修の映画だったと思います。

【評価・つけるとすれば】
4.1です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年11月12日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年75本目】映画「グリーンバレット」観ました。

『ベイビーわるきゅーれ』などの阪元裕吾が監督を務めた『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』の続編で、ミスマガジン2021の6人が出演するアクション。
プロの殺し屋を志す女性たちが、京都最強の殺し屋の指導のもと訓練合宿で競い合う。
出演はミスマガジン2021の和泉芳怜や山岡雅弥、天野ききなどのほか、最強の殺し屋を演じる伊能昌幸、ミスマガジン2018の沢口愛華など。

山田ふみか(和泉芳怜)らプロの殺し屋を目指す6人の女性たちは、京都最強の殺し屋・国岡(伊能昌幸)がインストラクターを務める訓練合宿に参加する。
しかし、彼女たちは個性をむき出しにし、国岡もコントロールできなくなる。
そして、ある事件が起こったことから、凶暴な殺し屋集団「フォックスハンター」が合宿に送り込まれる。

【感想】
アクション映画の「シン・標準点」。緊張と緩和が生み出すのは笑いだけじゃない!!

まずストーリー、脚本。
監督の過去作の設定をうまく引用。
ファンならたまらない、初めてなら新鮮に、という難題をきっちりクリア。
オリジナル脚本なので、当たり前なんだけれど劇画的なのに元ネタが見当たらない。
アクションありきの映画ではあるがストーリーの基本的な骨格がきっちりしているのが特徴です。

そして演出、演技。

ソファーでゴロゴロからアクセル全開のような。
昼寝から朝活のような。
ユルユルからのキレッキレ、
とにかくメリハリ、緊張と弛緩を徹底的に繰り返し。
くすくす笑えてしまう一方で、アクションの凄みが際立つ。
もはやこれは阪元監督の作家性まで昇華、手練れ、熟練の域。
肝心のアクションも「見慣れた感」はまるでなし。
まだあったのか!といわんばかりのバラエティの多さはこれまた流石。
見応え十二分です。
一方、キャスト陣はおそらく初めての演技のかたも見受けられ。。
ぎりぎり成立している、といわざる得ないです。。
それでも伊能さんの演技は回を増すごとに出色。
今後は幅を持たせた他作でのキャスティングも期待できそうと感じました。

さて。
アクション映画、特にガンアクションものは、見飽きちゃうことが多いのですが、、。
阪元監督作は飽きない。
これは常に新しい技を探す、求道的な姿勢に共感できるからのように思います。
「突き詰めても突き詰めて、まだ尚まだ先を見つめる」
みなわわなくちゃ、と素直に感じることができた作品でした。

【評価・つけるとすれば】
3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年11月10日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年74本目】映画「月」観ました。

辺見庸の小説「月」を実写化したドラマ。
重度障害者施設で働く元作家の女性が、同僚の男性が抱く正義感や使命感が思わぬ形で変容していく様子を目の当たりにする。
メガホンを取るのは石井裕也。
宮沢りえ、磯村勇斗、長井恵里のほか、高畑淳子、二階堂ふみ、オダギリジョーらが出演する。

堂島洋子(宮沢りえ)は、作家として成功を収めていたがスランプに陥ったことを機に重度障害者施設で働き出す。
陽子(二階堂ふみ)、さとくん(磯村勇斗)といった同僚と共に入所者たちの対応にあたる洋子は、自分と生年月日が一緒の入居者きーちゃんと親身になっていく。
そんな中、ほかの職員による入所者への冷淡な扱いや暴力を知ったさとくんが、自身の抱く正義感や使命感を増幅させるあまりに、ある行動に走る。

【感想】
「本当のところ、どう思ってる?。」人間の業、その罪をあぶりだす問題作!

まず脚本、ストーリー。
ある事件がモチーフなのは明らか。
命の重さについて幾つかの視点で鋭く抉っていく。
モノローグを多用し、執拗に迫るのは監督の執念を感じる作り。
覚悟を感じる硬質なストーリーです。

次に演出、演技。

観客の思考、モラルを「ある混乱」に導くことがおそらくは狙いで、まずは成功。
暗い、ほぼ真っ暗な夜シーンと薄曇りな日中の2パターンで構成される絵作りも作品の方向性をしっかり示している。

俳優陣も好演。
宮沢りえさん、オダギリジョーさんを配役できた時点で作品の質の担保はまず成功。
磯村勇斗さんは演技の幅がより広がっていて、もう日本映画には欠かせない存在。
見応えは十分です。

しかしながら、、。

脚本は言葉数が多く、過剰に感じる。脚本としては正直褒められない。
前半の絵作り、ちょっと作品の質とは違う、ノイズに感じる。
演出、演技も一部、仰々しい。リアリティトの乖離はあってもいいが、ありすぎても見づらい。
そもそも現実の介護士へのリスペクト、これでいいのかと感じざる得ない。

など問題点も感じました。

さて。
やはり考えるのは、思い出すのだすのはあの事件。
1ミリたりとも心を寄せることはできないが、でも忘れている、目を背けていのもまた事実。
良心、モラル、道徳、倫理。
言葉は様々あるけれど、どの枠を以てしても上滑りしてしまう現実の醜さ。
他人事ではない、負のループ。
自分を晒される映画だったとは思います。

【評価・つけるとすれば】
3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年11月08日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年73本目】映画「まなみ100%」観ました。

【解説・あらすじ】
平凡さを嫌う変わり者の青年と、彼が思いを寄せる女性との10年にわたる日々をつづった青春ドラマ。
川北ゆめきがメガホンを取り、川北監督の実体験を基にいまおかしんじが脚本を執筆。
青木柚が主人公、中村守里がヒロインを演じるほか、伊藤万理華、宮崎優、新谷姫加、菊地姫奈らが出演する。

自分勝手で少々変わり者の“ボク”(青木柚)は、高校で同じ器械体操部に所属していたまなみちゃん(中村守里)のことが大好きだった。
平凡さを嫌うボクとは対照的に、彼女は平凡そのものだったが、高校時代からその後10年を経て多くの出会いと別れを経験してもなお、
まなみちゃんに対する思いは変わらず、その理由は今も分からなかった。

【感想】
甘くて苦い。
青春の始まりから終わりまでがきっちり詰まった本物のジュブナイル!

まず脚本。
これはストレートな青春モノの文法をきっちり。
男女の出会い、やりとりをきっちりとしたト書きで。
気持ちの揺らぎを繊細な台詞回しで。
的確でケレン味のないストーリーテリングで推進力をしっかり確保。
話のわかりやすさも同時に担保しています。

そして演出、演技。
とにもかくにも瑞瑞しい!
シークエンスとシークエンスのつながりをしっかり確保しつつ。
みずみずしさ、初々しさ。
甘酸っぱさ、成長痛の苦み。
といった要素をしっかりつなげていく演出は好感度高めでした。

俳優陣も率直に言って好き、好きしかない!
主軸の青木さん、中村さんの明暗もしっかり入れ込んだ演技。
オラキヲさんをはじめ脇を固める俳優陣の気持ちの入り方。
伊藤さん、今後の日本映画界をしょっていくだろう新鋭のきらめき。
好き。好きしかなかったです!!

ラストにかけての展開は若干既視感があり、オマージュ的ではあるものの、
エンドロールでのあの「一言」はもう反則。。。
うわっと感情が溢れ、目汗が止まらず、、、。

さて。
いつの間にか年齢を重ね、いつのまにか若者ではなくなった今。
振り返ればどこかで青春は始まっていたはずで、必ず終わりがあったはず。
それは恋で語る人もいれば、夢で話す人もいるでしょう。
あるいは友情の人も。

僕はどちらだったろうか。

ついつい、
好きだった人を、
叶わなかった夢を、
会っていない友人を。

思い出させてくれたこの映画、
感謝の言葉を探したいと思いました。

【評価・つけるとすれば】
4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年11月06日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年72本目】映画「福田村事件」観ました。

【解説・あらすじ】

関東大震災直後に千葉県福田村で起きた実際の虐殺事件を題材に森達也が監督を務めたドラマ。
地震後の混乱の中、9人の行商団員が殺害された悲劇に至る過程を描く。
脚本は佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦が担当。
井浦新、田中麗奈のほか、永山瑛太、東出昌大、豊原功補、柄本明らが出演する。

1923年春、澤田智一(井浦新)は妻の静子(田中麗奈)と共に、日本統治下の朝鮮・京城から千葉県福田村に帰郷する。
彼は日本軍が同地で犯した蛮行を目撃していたが、静子にはそのことを話さずにいた。
そのころ、ある行商団一行15人が香川から関東を目指して出発していた。
行商団が利根川の渡し場に向かっていた9月6日、地元の人とのささいな口論が、
その5日前に発生した関東大震災で大混乱に陥っていた村民たちを刺激し、さまざまなデマが飛び交う中で悲劇へと発展していく。

【感想】
監督・森達也の確信犯的作家性が「歴史」を借りて「今」を断罪!

まず、ストーリー、脚本など。
前半、決して少なくはないキャストの背景を時間をかけてしっかり書き込み。
キャラクターの書き分けは意図的にクッキリさせているのがよくわかります。
一転して後半、怒濤の回収。
スピード感もトルクも十二分。
フリもタメも効いた練り込まれた脚本でした。

そして演出、演技。
史実をフォーマットに要所要所あえて見やすく、理解しやすいく、がおそらくは演出方針。
登場人物は皆愚かで、それでいて一様ではないのに、そろってしまうと結局は衆愚と化す。
設計通りにダイレクトに伝わることを最優先したことはこの作品のメッセージ性を保つ上で殊更重要な要素。
いろんなことをしたくなる、たとえば愚かさ、こざかしさ、優しさなどをキャラクター一人一人に混在させる方法もあったはず。
よく我慢した、覚悟を感じます。

俳優陣も控えめに言っても大熱演。
瑛太さんはもはや日本映画には欠かせない。
井浦新さんはこの役、ほかに誰がやるというのだろう。
田中麗奈さんの佇まい、コムアイさんのか細さ、、。
ちょっとこれは、、と思う方がいないわけではありませんが、フィット感抜群のキャスティング。
またそれぞれが演出を超えてやる、監督の期待以上にやりきるという気概を感じる演技。
この映画に出る意味をかみしめているのがよくわかる。
凄みを感じざる得ない演技合戦が堪能できます。

さて。
この映画を見終わった後、当時のことを調べたり、水平社宣言を読み直したりしたのですが、、。
どうしても考えてしまうのは「今」のことでした。

今でもなくならないヘイトスピーチ。
移民政策の不寛容。
難民への無理解。
ひとたび戦争が起こっても、やはりどこかで他人事、
失われる人の命への薄い感情。。

昔のこと、村社会のこと、あの頃の「空気」のせいにしてしまえるほど、
僕は、社会は正しく成熟してきたのか。

「断罪されている。」

そう感じたのは、監督の意図通りだったのだと思います。

【評価・つけるとすれば】
4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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2023年11月01日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年71本目】映画「ダンサーインPARIS」観ました。

【解説・あらすじ】
セドリック・クラピッシュ監督が、けがで夢を絶たれたダンサーの再起を描く人間ドラマ。
バレエ一筋の日々を送ってきたダンサーがコンテンポラリーダンスとの出会いを通じ、新たな人生を切り開こうとする。
パリ・オペラ座のバレエダンサー、マリオン・バルボーが主人公を演じ、
振付家など幅広く活動するホフェッシュ・シェクターが本人役で出演するほか、
ダンサーのメディ・バキ、ドゥニ・ポダリデス、ミュリエル・ロバン、ピオ・マルマイらが共演する。

幼いころからバレエ一筋で、パリ・オペラ座バレエでエトワールを目指すエリーズ(マリオン・バルボー)。
しかし夢の実現を目前に、恋人の裏切りに動揺した彼女はステージで足首を負傷し、医師に踊れなくなる可能性もあることを告げられる。
失意の中、新たな生き方を模索する彼女はアルバイトで訪れたブルターニュで、あるダンスカンパニーと出会う。
従来のバレエと異なる独創的なコンテンポラリーダンスが生まれる過程を目の当たりにし、
誘われて練習に参加したエリーズは、未知のダンスを踊る喜びと新たな自分を見いだす。

【感想】
リアリティにこだわり抜いた圧巻のダンス!

まずストーリー。

アーティストでありアスリートとしてのダンサー。
肉体的な優美さと力強さ、
精神的な自身と葛藤、
若さの持つ危うさ、
ダンサーとしてはベテランの成熟感、
といった要素をバランスよく配置。
そこに恋愛要素や家族の愛情といったものをきっちりと織り込む、
実にウェルメイドなストーリー展開です。

次に演出、演技。
パリとブルターニュという都市と田園の情景を活かし切るロケーションの巧みさ。
なにげに天候の変化も上手に活用。このあたりは本当にうまいです。
ダンスシーンのリアリティは圧倒的。
こだわり抜いたことがダイレクトに伝わり、それだけでも眼福。
役者陣も研ぎ澄まされた演技。
台詞回しもスムーズで、ダンサー感と俳優感を両立。
全体的に隙のない、きっちりした作風です。

さて。
かくも美しいダンスの連続で感じたことはやはり「才能」についてでした。
もちろん天賦の何かがなければ始まらないのでしょうけれど、それだけではきっと足りない。

例えば情熱。
もちろん努力。

そのいずれもが狂気的な領域で掛け合わされたとき「何か」がはじける。

これは若さの特権ではない。
誰でもいつでもどこででもなのではなかろうか。

そんなことを強く感じさせてくれる作品でした。

【評価・つけるとすれば】
3.9です。

ちなみに
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2023年10月29日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2023年70本目】映画「バーナテッド・ママは行方不明」観ました。

【解説・あらすじ】
リチャード・リンクレイター監督が、マリア・センプルによるベストセラー小説を映画化。
極度の人間嫌いで毎日のようにトラブルを起こす母親が、ある出来事をきっかけに家族の前から姿を消し、南極へと旅立つ。
夢を諦め息苦しさを抱えた主人公をケイト・ブランシェットが演じ、ビリー・クラダップ、クリステン・ウィグ、エマ・ネルソンらが共演する。

アメリカ・シアトル。
主婦バーナデット(ケイト・ブランシェット)は一流企業に勤める夫エルジー(ビリー・クラダップ)と娘ビー(エマ・ネルソン)と共に幸せな日々を過ごしているように見えたが、
極度の人間嫌いで隣人やママ友たちとうまく付き合えず、トラブルを起こしてばかりいた。
かつて天才建築家としてもてはやされながらも、夢を諦めていた彼女は、主婦として過ごす日々に息苦しさを募らせていく。
そんな中、ある出来事をきっかけに限界を感じたバーナデットは、突如家を飛び出し南極へ向かう。

【感想】
笑う、泣く。シンプルな感情が不器用に溢れる。
家族と自分、社会と個人の関係を鮮やかに描き出す人間賛歌。

まず構成、ストーリー。
一言で言って巧み!
逃避行的な行方不明と社会的な価値喪失を縦横に絡め、
家族、近隣、社会といったスパイスで広がりと深みを作っていく。
熟練のストーリーテラーぶり、リンクレーター監督ならではの作家性を存分に堪能できます。

そして演出だったり、演技だったり。
これはなんといってもケイトブランシェットに大拍手!!
鬱屈した状況を認められない自尊心。
家庭や近隣社会で上手に立ち回れないことへの劣等感。
この繰り返し、切り替えをくるくる演じ分けていくのはかなりの高難度。
さらにラストへかけての解放の演技も加えるともはや至難。
しっかり演じきっていて、それだけでも眼福ものです。

ロケーションもシアトルという都市の景観と南極の風景の対比を心象として活かし切り当たり、
これもまたさすがの演出力でした。

さて。
時々思うのです。
輝かしい過去ほどやっかいなものはない、と。
栄光だったり、素晴らしい業績は瞬間風速がなすものだったりして、
後に再現性を持たせるのはまさに困難。
難攻不落の砦のように感じます。

それでも。
取り戻したい。
さらに前に進みたい。

あるいは。
過去から卒業したい。
新しい自分を作り上げたい。

この原始的な欲求に抗う、少なくとも僕はその方法を知りません。

バーナテッドの不幸は才能がありすぎること。
バーナテッドの幸福は才能がありすぎること。
バーナテッドの不幸は人に恵まれていないこと。
バーナテッドの幸福は人に恵まれていること。
バーナテッドの、、、。。

無限に出てくる幸福の定義を見つめ直す、感慨深い作品で会ったと思います。

【評価・つけるとすれば】
3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
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by alcyon | 映画観た
2023年10月24日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2023年69本目】映画「ジョン・ウィック:コンセクエンス」観ました。

【解説・あらすじ】

キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックの死闘を描くアクションシリーズの第4弾。
裏社会のおきてを破ったことで粛清の対象になったジョンが、組織と決着をつけるべく動きだす。
監督は前3作と同じくチャド・スタエルスキ。
主演のキアヌ、ローレンス・フィッシュバーン、ランス・レディック、イアン・マクシェーンらおなじみのキャストに加え、
ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、真田広之、リナ・サワヤマらが新たに出演する。

伝説の殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、裏社会のおきてを破りながらも粛清の包囲網を生き延び、全てを支配する組織「主席連合」と決着をつけることを決意する。
一方、組織内での勢力拡大をもくろむ高官グラモン侯爵(ビル・スカルスガルド)は、裏社会の聖域だったニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破。
さらにジョンの旧友でもある盲目のケイン(ドニー・イェン)を抱き込み、ジョン狩りを始めようとしていた。

【感想】
究極のまだ先があった!濃密、ノンストップ、息継ぎ無用のガンアクション!

まずストーリー。
これは余り捻りを加えず、シンプルな構成。
推進力、加速感に全振りしています。
大阪、ベルリン、ローマとつなぐロケーションはまさにダイナミック。
展開の大きさも見応えあり。

演出だったり、演技だったり。
これはやっぱり大阪パートの真田広之、全編を通じてのドニーウェンが秀逸。
事前の予想以上にたっぷり、存分に暴れてくれます!
動きのキレも素晴らしく、さすがアクション出身の出来映えです。

ただ、やっぱり160分を超える上映時間は長いし、長く感じるし。
これは、ガンアクションの際、弾数そのものが多すぎるのが原因かなと思います。
迫力はあるんですが、さすがに飽きてしまいました。。

夫婦愛、的なところには強く共感するのですがこれも既視感ありあり。
せめてあと20分、短ければもっと濃密な体験になったのではと感じました。

【評価・つけるとすれば】
3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2023年10月20日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2023年67本目】映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」観ました。

【解説・あらすじ】

小説サイト「野いちご」に連載された汐見夏衛の小説を実写化したラブストーリー。
ある出来事によって優等生を演じてきた女子高生が、自由奔放な性格のクラスメートと惹かれ合う。
メガホンを取るのは『美しい彼』シリーズなどの酒井麻衣。
ボーイズグループ「JO1」の白岩瑠姫、『おとななじみ』などの久間田琳加らが出演する。

丹羽茜(久間田琳加)はマスクを手放せず、常に周囲の空気を読みながら高校生活を送っていた。
本当の自分と周囲からのイメージの違いに悩む中、銀髪のクラスメートの深川青磁(白岩瑠姫)と言葉を交わすようになる。
茜は自分のことを平然と「嫌い」だと告げてくる青磁に戸惑いながらも、彼が描く絵と性格に惹かれる。
少しずつ距離を近づけていく茜と青磁だったが、彼らはある秘密を抱えていた。

【感想】
穴だらけの構成、褒められない演技。それでも惹かれてしまう、ピュアなラブストーリー!

まずストーリーとか構成とか。

キュンキュンもするし、ひりつきも感じる。
明るい展開と鬱屈した影もちゃんとある。
アイドル映画、ではないきっちり目の構成。
恋愛青春映画の文法を忠実に守っています。

そして演出とか演技とか。
演出は結構ご都合主義。。。。
演技はちょっと見ていられない役者さんと、異常にうまい役者さんが混在していていびつ。。
バランスがいいとはいえないのですが、それでも役者陣の熱意とチームとしての推進力を感じ、
なかなか好感度は高かったです!

さて。
青春にはキラキラが必要。
一方であんなに苦しみを感じた日々もなかった。
今になって思えば成長痛、だったのでしょうが当時はそう思える余裕なんかなかったように感じます。

恐怖やコンプレックスと向き合って、振り絞って無理矢理でも前を向く。
今だって必要な気持ち、改めて感じることができました。

よい映画でした。出会えてよかった。

【評価・つけるとすれば】
3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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